【感想】チャットレディのキセキ(ライブチャットの映画)
いつもより長文です。
当記事では「チャットレディのキセキ」の感想をまとめています。
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チャットレディのキセキは、ライブチャットが舞台の映画で、2018年8月18日から劇場公開され、2019年9月3日からはDVDが発売(レンタルDVDも同時に開始)されています。
ライブチャット業界が少しでも活気づいて欲しい僕としては、どのような作品なのか以前から気になっていました。
「話の内容(シナリオ)」はもちろんですが、ライブチャットを知らない方がこの映画を見た場合に「どの程度ライブチャットに関心を持ってもらえるような作品なのか」が一番注目している点でした。
本当は上映され次第すぐにでも見に行きたかったのですが、残念ながら東京のみとの事だったので(当時の僕は北海道に住んでいました)、1年程前に上映されていたライブチャットの映画(チャットゾーン)と同様にネット配信されるのを待っていたところ、先にDVDが出るとのことだったので、数年ぶりに宅配DVDレンタルを利用しました。
購入も検討したのですが、初回特典等が特に無かったのでレンタルで済ませました。(ポスター付なら購入したかったのですが(^_^;))
ちなみに、レンタル元はDMMという事で、ある意味ライバルであるリアズ関連の作品でも取り扱っていることが少し気になりましたw
以下ネタバレありです。
まず「話の内容」ですが、上の予告動画を見ていただければ大まかな内容の7~8割は予想がついてしまいます。
僕も映画を見る前に予告動画を見てしまっていたので、結末(主演の二人は、キチンとした形で会えるのか会えないのか?)のみが気になっていました。
結論を書いてしまうと無事会えるわけですが、そこで二人が強く手を握り合う場面を見て「そこまで好きなら手ばっかり見てないで抱き合えよ!」と思ってしまいましたw
まあ、日本の映画なので抱き合わないのは大人の事情という事で仕方がないと思いますし、僕個人的にはハッピーエンドは好きなので良かったです。
見る前までは「結末のみ」が気になっていた僕でしたが、それ以外の部分も結構楽しめました。
正直に書くと、この映画に関して楽しみにはしていたんですけど期待は全然していなかったんです。
本当に失礼なことを書きますが、どうせ、以前のライブでゴーゴーの企画「ライブでゴーゴーのテーマソングを作ろう!」同様に微妙な謎企画くらいにしか思っていなかったですが、ハードルを低く設定していたせいか、結末以外もそれなりに楽しめました。
とは言え、僕が仮に現役チャットレディ(ライブでゴーゴーのチャットレディ)の立場ならば「そんな映画やオフィスに金かけてないで、もっとサーバを安定させてほしいな」と考えるでしょう(-_-)
話を戻しまして、何が楽しめたのかと言うと、ライブチャット経験者として「それなりに共感できる場面があった事」と、その一方で、キャストさんやスタッフさんには大変申し訳ないのですが、ライブチャット経験者としては「ツッコミどころが満載だった事」です。
看護師さんが病棟関連のドラマを見た場合や、教師が教師モノのドラマを見ていて「その展開は無いわw」と思うのと同じで、パフォ(チャットボーイ)と会員の両方を経験している立場の僕としては、ツッコミどころが多々あり、それが個人的には楽しめたわけです。
ですので、話に対する純粋な感想を求めている方は、以下の内容は絶対に読まない方が良いです。
不快に思われると思います。
まず、それなりに共感できた点ですが、会員のカノンくん(鈴木裕樹さん)のチャットレディ(吉川友さん)に対する気持ちです。
最初は吉川さんに対して「いつも知らない男達と話して金をもらっているのか?」「何で客が金を払って教えなきゃならないんだ?」と強気だったのが、段々と吉川さんの魅力に(悪く言えば術中に)ハマっていき、吉川さんにキレられてから、全然オンラインになってくれなかったり、オンラインになっても他の会員さんと2ショット中で全然チャットが出来なくて苦悩するカノンくんを見て「あ~会員あるあるだわ」と思いながら、いち男性として少しですが感情移入してました。
「何で客が金を払って教えなきゃならないんだ?」っていう意見は本当ごもっともだと思うんです。
僕は、たまに新人チャットレディさんに「ライブチャットの基礎」を教えてあげる事があるのですが、その際に「ふ~ん、そうなんだ」みたいな塩対応をされると似たような気持ちになりますもんw
「もう二度と新人チャットレディとは話さねえ!」って気持ちになります(-_-)
でも、男性も女性も両方かもしれませんが、どういう形であれ「人の役にたてる事」は、生きていく上でとても生き甲斐になるので、塩対応ではなく吉川さんみたいに純粋に喜んでくれるような相手だと嬉しいでしょうし、ましてや、病気で悩んでいて、同じ部屋に1人で居ることが多い中、吉川さんみたいなキレイな人が話し相手だと・・・ハマってしまっても仕方がないよねと、同じ男性として思います(^_^;)
また、恐らくですが、カノンくんは吉川さんに対して「この人は純粋に僕のことを必要としている」と100%信じた上で関わっていたでしょうから、心からチャットを楽しめていたと思いますが、リアルな話、本来のチャットであれば大抵は「このチャットレディは実は純粋にオレのことを必要としているのではなくて繋ぎ止めておくために、あの手この手でオレの言うことに合わせてくれているだけなのではないか?」と大なり小なり不安(疑心暗鬼)になりながらチャットをしている会員が多いので、疑いの気持ちの持たないでチャットレディと関われていたカノンくんは幸せ者だなとも思いました。
次に吉川さん(チャットレディ)ですけど、所々に出てくる「強気な姿勢?」がツボでした。
「何で客が金を払って教えなきゃならないんだ?」と問うカノンくんに対し、何も聞こえていなかったかのように「カノンさん、私にピアノ教えたくないですか?」と華麗にスルーする場面や、あくまで「会員(お客)さん」であるカノンくんに対して「良ければ今からチャットできませんか?」ではなく、ただ「ログインしてください」と、「来てくれて当たり前」と思っているような振る舞いには何とも言えない気持ちになりました(^_^;)
何枚か写真を贈りつつの「ログインしてください!」には笑いましたw
これが現実のチャットなら「お前何様だよ!」と即「地雷チャットレディ認定」でしょう(-_-)
それとも、僕の考えがヒネクレているだけですかね?(^_^;)
それ以外に「チャットレディ視点」で見た場合に気になった点としては、良客(カノンくん)の事が気になって他の客に身が入らないような場面を見て「少しあるあるかも」と思ったのと、会員(お客)さんからクレームが来ている事が深刻に語られていた場面を見て、現実のチャットのなら「いやいや、そんなのしょっちゅうだからw」と感じた事ですね。
この二人以外に気になった登場人物としては、吉川さんの友達のショートヘアの女性です。
吉川さん思いの良い友達で、吉川さんが彼氏やカノンくんの事で悩んでいる際に必ずと行って良いほど現れて寄り添ってくれるのですが、途中からやる事なす事が「まさに火に油」としか思えなく、「その先は本当に禁断の世界だよ」の名言(迷言?)や、トドメに心がボロボロの吉川さんを舞台に連れて行こうとしている場面とか、本来なら見ていて涙する場面だと思うのですが、僕個人的には「え?なんで?どういうこと?」と理解できませんでした(-_-)(やはり僕がヒネクレているだけかもしれませんw)
それと、現役?のチャットレディさんも2名出演されるとのことだったので、それが誰なのかも楽しみにしていたのですが、1人は事前告知をされていた「わき毛ユーチューバー?」の長ねぎさんは直ぐ確認できたのですが、もう一人は最後まで映画を見ても誰なのか分かりませんでした(^_^;)
以上が登場人物についての感想ですが、登場人物以外で一番気になったのは、ノンアダルトなのにも関わらず在宅ではなくチャットルーム(事務所)だった事です。
映画のチャットゾーンの時もそうでしたが、事務所を舞台にしなければならない特別な理由があるんでしょうかね?
たしかに在宅よりチャットルームの方が、身近に同業者(女性仲間)がいるので、話は作りやすいのかなと思うのですが、現実のライブチャットは、チャットルームで働くチャットレディの8割以上はアダルトですし、また、映画では事務所内で同業者同士が仲良くしている場面が何度かありましたが、実際そのような事務所は少ないので(もちろん無くはないですが)、仮に僕が女性の立場でチャットレディの仕事に興味を持ったとしても「私はコミュ障だから女子会みたいの嫌だし辞めよう」と誤解してしまうだろうなという部分が気になりました。
それ以外にも細かい話で、パーティーチャットと2ショットチャットを間違って表示している点や、飛行機に乗ろうとしている場面で、「記事を写真に撮って見せて説得しろよ」とか思ってしまったり(そんな余裕ないか(^_^;))等、気になる点はありましたが、なんだかんだ言っても僕は「時空を超えた恋愛話系」が結構好きなので、それなりに個人的には楽しめました。
一応難点としては、ピアノを引いている時間が結構長かったのが、セッカチでかつ特別ピアノに興味があるわけではない僕としては、少し苦痛な時間でした(^_^;)
そんな感じですが、見る前に一番気になっていた「どの程度ライブチャットに関心を持ってもらえるような作品なのか」については、僕には分かりませんでした。
(良い影響があれば良いのですが)
他の同業者の方や、ライブチャットを経験したことのない方たちの感想がすごく気になります。
良ければ、メール、ツイッター等を通じて感想を聞かせていただけると嬉しいです。